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願う事しか出来ない傍観者

シェムリアップからバスで6時間ほど、
カンボジアの首都プノンペンにやって来た。
個人的な意見だけど。

「正直・・・もうこんな所、二度と来たくねぇ」

街は汚くて排気ガスで空気も悪い。
店では外人と見るやボッタクろうとしてくるし、
トゥクトゥクの運転手は大麻をしつこく売りつける。

・・・久々に心が折れそうになった。

しかし、プノンペンには来なくちゃならない訳があった。

「キリングフィールド」と「トゥールスレン博物館」
ポル・ポト政権時代の処刑場とその資料館である。

浅はかな知識で他国の歴史に触れるのは、良くないとは思うが、
僕の知っている限り、カンボジアの歴史は非常に悲惨な物だ。
度重なる戦争と内紛は、この国に未だに大きな爪跡を残している。

1970年代にアメリカ軍は、
第二次世界大戦で日本に投下した3倍もの爆撃をこの地に投下し、
数十万人の農民が犠牲となった。
そして、ポル・ポト率いるクメール・ルージュによる自国民の大量虐殺。
知識人とみなされた何の罪も無い人々が、拷問の末虐殺された。
その数は、100万とも200万とも言われ、
今となっては正確な被害は誰にも解らなくなってしまった。

アンコール遺跡群で、この国の美しさと力強さを見せてもらった。
地元の子供たちの笑顔に癒された。

だから僕は、この国をもっと知りたい。
見たくない物も見なくてはいけない。

博物館には沢山の写真が展示されていた。
拷問の末亡くなった人々や、これから処刑される人々の顔写真。
皆、写真を撮られたら殺される事を知っているから表情は暗い。
目から果てしない絶望感が伝わる。

酷い拷問で腫れ上がった顔の少女。
子供を抱え涙を浮かべる女性。
赤ちゃんは笑っていた、何も知らないから・・・。

目を背けたいと言うより、逃げ出したくなるのを必死に堪えた。
なぜ人間が人間に、これほどまでに残虐な事が出来るのか。
僕にはきっと一生理解できない。

全身に力が入っていた。
怒りに似た真っ黒な感情が、身体の中で渦巻いていた。

だけど僕には、慰霊碑に手を合わせる事くらいしか出来なかった・・・。
「人間が二度とこんな事を繰り返さないように」
祈る事くらいしか出来なかった・・・。

無力な傍観者でしかない自分が、悔しかった。

せめて今を生きる子供達には、幸せになって貰いたい。

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親父

やっと書けた。

ビザ発行の為にパスポートを預けた際、
2時間ほど帰って来なくて非常にソワソワしましたが、
無事カンボジアに入国。

国境を越えた安心感からか、そのまましばらく眠ってしまった。

どれくらい経ったのだろうか?
ふと目を覚ますと、バスの外には一面の水田が広がっていた。

夕日でオレンジに染まった世界には、
視界をさえぎる物は何も無く、
北には北の南には南の地平線が、
ただただ、その緩やかな曲線を見せる。

大きく息を吸い込めば、
香ばしい土の匂いと、爽やかな草の匂いがする。
懐かしい匂いだ。

結局、バスが「シェムリアップ」に到着する頃には、
すっかり日が暮れてしまっていた。

「シェムリアップ」はアンコールワットへの玄関口であり、
国際空港もある観光都市だ。各国からの観光客で大いに栄えている。

しかし郊外に1時間も走れば、
電気も通っていない農村や、まだ大地に地雷が埋まったままの地域が残る。
何だか・・・違和感を感じる。

その夜は宿を探してから、バスで一緒だった日本人と久々の酒を呑んだ。
ネパール在住の60才の男性だ。
半端無くファンキーな人生経験を語って頂いた。


その翌日から、いよいよアンコール遺跡群の散策に。
移動はもちろん自転車で。

一日で回るのは不可能と判断し、3日券を購入。
40ドルもしやがる、宿代が2ドルなのを考えると恐ろしく高い。

しかし、
僕の憧れは裏切られなかった。

「ずっと来たかった場所。そこに今、自分の足で立っているんだ。」
そう考えるだけで、鳥肌が立った。

これは、あくまで僕の感想だけど。

アユタヤの遺跡を母と例えるなら、
アンコールの遺跡はまさに父親のようだった。

圧倒的な存在感が在りながら、
何をも受け止めるような、寛大さを感じる。

僕は正直、父親と言う物をあまり良く知らないが、
幼い頃感じた安心感に、どこか似ているような気がした。

こんな親に、こんな男に、こんな人間に。
いつか僕も成れるだろうか。

その日の夕焼けは、何だかとても心に染みた。

愛車
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憧れのアンコールワット
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東京も何千年もしたらこうなるのだろうか
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夕焼け
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